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卒業論文 1)研究のタイプ

2011年08月22日 17:08

さて、すっかり更新が滞っておりましたが、久々の更新です。
今日は卒論について書こうと思います。

MSc. Management, Organizations and Governanceでは、
卒論はハーフユニット、つまり半期の授業と同じ単位数になっています。
通常、卒論はフルユニットの場合が多いので、珍しいケースです。

フルユニットの場合は1万ないし1.2万ワードがワードリミットに
なっているケースが多いのですが、僕たちの場合は半分の6千ワードと
なっており、各分量が少ないです。

が、先日もちょうど同級生がフェースブックでぼやいていましたが、
分量が半分=労力も半分という訳ではありません。論文としての体裁と
深みをこの分量で持たせようとすると、如何にコンパクトに主張を
まとめるかの勝負になりますので、単に半分にする、ということでは
すみません。

締め切りは、殆どのコースが8月の下旬、ということで多くの学生が
6月中下旬に試験が終わって、ひとしきり遊ぶなり就職活動するなりして、
徐々にリサーチをしつつ、8月の中旬あたりからそろそろ本格的に
書き始めるか、という感じです。が、しかしこれはあんまり賢いやり方
とは言えません。後述しますが、

 - とにかく早く始める (できれば最初の学期に考え始める)
 - 一定のペースで考え続ける (例えば毎週2時間必ずやるとか)

という二つが、実は非常に重要です。インストラクションで教員から
そういう説明があったので、僕は素直にそういうものか、と思って
やりましたが、多くの人は試験が終わってから考え始め、時間切れの
ストレスの中で作業を進める、という、なかなかつらい状況に陥って
しまいがちのようです。


さて、卒論はエッセーと違い、自分で問いをたて、その問いに関して
リサーチを行い、論文としてまとめる必要があります。当然、「問い」
が大事な訳ですが、その前にどんな研究があり得るかを簡単にご紹介
しようと思います。

リサーチの手法としては大きく3つあるようです。雑駁なまとめですが。

① 実証研究
② 理論構築
③ 文献研究

①実証研究はその名の通り、過去の理論的蓄積をベースに仮説を立て、
それが実際にそうなっているかどうか実証し、更なる知見を発見するのが
目的になります。
何らかのデータを入手し(インタビュー等の調査を自分で行っても
良いですし、既存のデータベースを使うとか、色々ですね)、
既存の理論がうまく当てはまるのか、それらでは説明がつかないことが
見つかるか、見つかったとすればそれをどう説明するか、といった
検討を行います。

②理論構築は、卒論で行う人はあんまりいないかもしれませんが、
既存の研究をレビューした上で、新たな理論やフレームワークを
提唱すると言う物です。実際の論文を読んでいると、
多くの場合は、他の学問領域の理論を援用したりするパターンが
多いような印象があります。例えば、ダーウィンの進化論の枠組み
を知識創造やイノベーションに持ち込んだ、Campbel(1960)等
は典型的な例と言えます。

③文献研究は、特定の領域に付いて既存の研究を広く横断的に
レビューし、分析、比較、統合するものです。「結局のところ
この領域では何が分かっていて、何が未解決なのか」「研究に
よって矛盾する答えが出ている領域は何か」「手が付いていない
領域はどんなことか」といったことを考えたり、「複数の研究を
横並び比較することで新たな法則が見いだせないか」を考えたり
します。

僕の場合は、①実証研究を最初からやろうとしていました。
元々コンサルタントですので、サーベイやインタビューの設計や
実施、分析にもある程度自信がありましたし、日本に戻って
仕事を再開するにしても、海外で実際に手足を動かして調べた
事実が説得力を持つだろうと思っていたからです。

ただ、①をやるには、当然ながらデータへのアクセスが肝に
なります。何を研究するにしても結局のところデータにアクセス
できなければそこでスタックしてしまいます。場合によっては、
手に入る情報で検討が可能なように、研究のトピックや「問い」
そのものを見直す必要が出てくる場合もあります。

ですので、どうやって企業へのアクセスを確保するかが、かなり
重要な活動になりました。実際、去年の12月に初めて、確定したのが
今年の6月ですから、実に半年あまりをデータ確保のために
使っていた(まあ実際には授業受けたり試験準備したりの
合間ですからそんなにたくさんの時間は使えないのですが)という
ことになります。

幸い、日本で過去におつきあいがあったクライアントが偶然
ロンドンに駐在されていたり、自社の中国支社に協力が得られたり
したものですから、無事、充分なデータが確保できましたが、
当初とれると思って調査設計までしていたサーベイが急遽先方の
社内事情でできなくなったりと、色々な紆余曲折がありました。

実際、僕の同級生でも何人かはデータアクセスがどうしても
確保できず、7月に入ってから研究の設計自体をかなり見直さざる
を得なかったようです。

②はやはり、新しい視点を見いだし、枠組みを構築するのは
そんなに簡単なことではなく、③が比較的現実的な選択肢として
結構な割合の学生が取り組んでいるような感じがします。

(2に続きます)
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