--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

LSEで学ぶことの価値とは何か (2年後の振り返り)

2014年02月14日 09:12

昨日は私が2010年〜2011年に在籍したマスター(修士)のコースの
現役の学生向けのキャリアイベントに出席してきました。

そこで、当時の同級生達がLSEについて話していた内容を元に、
卒業を控えた段階で書いた以下のエントリーのアップデートをしようかと。

LSEで学ぶことの価値とは何か


LSEにはLSE Careerという、まあ日本でいうところの就職課とかキャリアセンターと
同じような機能を持ったものがありまして、そこが学生向けに就職活動の
ノウハウ提供や、昨日のようなキャリアイベント、また、面接の練習の
セッションなんかもやってます。日本と違うところはいきなり起業する
学生も想定して、アントレプレナーシップの支援もやっているところでしょうか。
起業もキャリアの一つになっているというのは、日本では僕の勉強不足かも
知れませんが、あまり聞いたことが無いように思います。


さて。

昨日のイベントは、パネル形式でOB/OGが数名参加して、修士を終えてからの
キャリアについて簡単に話をしたうえで、学生からの質問を受けるという展開で
した。そこまでで1時間くらい、その後はピザとワインをつまみながら軽く
立食しながらカジュアルに質疑をする時間がある、という形。こういうイベントに
そなえて、学部のスタッフのストレージに安いワインが大量買いしてストック
してある、というのは愉快です。

今回は僕の世代の同級生が僕以外に3人参加してまして、なかなかの懐かしい
顔ぶれがそろっていた訳ですが、そこで彼らの話を聞いていて改めて
LSEのキャリア上のインパクトについて色々考えることがありました。

彼らのキャリアについて簡単に紹介すると
・大手ファームでコンサルタント
・小規模なエグゼクティブサーチでシニアアソシエイト
・戦略系ファーム→投資銀行で戦略スタッフ

てな感じです。まあいかにも、って感じですね。

まず第一に面白かったのは、会社や仕事に対してそれなりに愛着を感じてるのが
みんなの話から伺えたことです。もちろん、必ずしも長期雇用は前提にしてない
ですから、将来は独立や転職もあり得る、という考えは随所に出てくるんですが、
それにしても、会社を代表してと言うか、愛着をもって熱く語っている感じが、
この様子だけ見てると日本と変わらんなあ、というのが正直な感想です。

アイデンティティに関する研究からは、人は誰しも自分のことをポジティブに
評価したいという欲求を持っているので、自分がやっている仕事や職場に
ついても肯定的に語りたがるし、他とは違うということを強調したがる傾向が
ある、ということがで知られているのですが、まさにその通りだなー、と
横で話し聞いてて内心ほくそえんでおりました。

逆に言えば欧米人は労働市場が流動的だから会社に愛着を持たない、みたいな
単純な見方は違うよね、ということでもあります。いい環境で、いろんな機会を
与えられて、がんがんストレッチしてれば、まあこういう風にポジティブに職場に
ついて語りたくなるよね、と感じた次第。


そして表題に関連する話にようやくなるのですが、彼らから語られた、
LSEで学んだことのキャリアへのインパクトの話です。

まずは、コースワークそのものの価値が、社会に出てみるとよくわかる、
ということです。在学中は同級生一同が文句たらたらだった(現役生も同様に
へこたれているようでしたが)Organisations in the economy and society
というコアコースがあるのですが、実際にビジネスの現場でクライアントや
社内のエグゼクティブと毎日話すようになると、ものすごく役に立つのが分かった、
という話が複数のメンバーの口から出てきました。

まあ、「エグゼクティブと毎日話すようになる」ってこと自体が、日本ではあまり
起こらない訳なので、それ自体も興味深い訳ですが。
様々な角度で市場や制度と企業の関わりを研究した一流の論文をガチンコで読まされ、
自分なりに語ることを求める授業というのは(やってるうちはしんどいですが)
そういう場に備えて人を鍛える価値があるのでしょう。

以前のエントリーでも書きましたが、やはり、学校で知的にタフな環境に置かれて
きたこと、というのはすぐ現場にでて、重要な意思決定の場に関わる
(あるいは関われるようになる)ための準備として重要なんだと思います。


逆に言えば、そういうレベルの授業を受けて、それをそれなりに自分のものに
出来る能力がある人材には、がんがん機会を与えている、というのもイギリスの
労働市場の特徴と言えそうです。個人的には僕はリクルートに居たので、日本でも
優秀な若者に機会を与えれば、何年かで企業のトップと大きな話を真剣にしてくる
ことが出来るように育つ、という実感があるのですが、日本の多くの会社では
もっとゆっくりとした育て方をするケースが多いかもしれませんね。

このことについては、現在の日本企業のあり方を年功主義で古くさい、とか、
それではグローバルに適応できない、とか悪くいう論調が多いような気がしますが、
どちらにも善し悪しがあるし、単に「みんな(海外の企業)がやってるからそれが正しい」
と言ってるのに近しいのでイマイチ浅いなあと思ってます。

話がそれました。戻しましょう。

次に、彼らが語ったのがLSEというブランドと、それがもたらすネットワークの価値。

まず、やはり日本と同じように「この大学を出たということは、相当優秀なんでしょう」
と思われやすくて、やっぱり就職とかで有利だってことです。
まあ、LSEがどれくらい日本で知られているかは別の話ですが、イギリスにおいては
トップスクールの一つだし、実際問題、頭が良くてきっちり努力する人材が多いですし。

あとは、学校の成績も結構大事なようですね。知的にきつい環境だということも
分かっているので、そこできちんと成績が取れたことはそれなりの情報として
雇用主に評価されるようです。この辺りも、日本の事情とはちと違いますね。
最近は徐々に状況も変わってきているようですが。

そしてもう一つは、大学でのネットワークや、卒業生のネットワークも馬鹿に
ならないということです。エグゼクティブサーチをやっている同級生いわく、
これまでの2年間の間に、何人かの同級生の転職に仕事として関わっているようですし、
大手のコンサルだと同じ学校だということでのつながりで、次のプロジェクトへの
アサインの打診が来たりとか。まあ、プロフェッショナルファームなら日本でも
珍しいことではないかと思いますが、それなりに大きな学校で歴史がある、
それが故に卒業生のネットワークにも価値がある、ということでしょう。

てな感じで、以前に書いた内容を確認するとともに、分かりやすい歴史ある有名校と
してのメリットが確認できた、ということが昨日のポイントでした。
スポンサーサイト


最新記事


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。